他の動物と人間の違いの一つに人は服を纏っていることがあげられるでしょう。
では、なぜ人間は服を着ていて、ほかの動物は服を着ていないのでしょうか。
その違いについて今回は見ていきます。
なぜ人間は服を着ているのか
筆者は、この問題を考えるときにショートショートのSF作品で有名な星新一の作品のなかにでてくる話を思い出します。
ある宇宙船がやってきて、地球に目をつけました。
そこで、地球で繁栄している人間をやっつけるために、外皮を溶かす液体(装置)をばら撒くために、人間の皮膚と思われる部分を宇宙人がサンプリングして持って帰ります。
見事その皮膚を溶かす液体(装置)が完成しました。
そこで、宇宙人は早速それを地球にばら撒きました。
宇宙人がしめしめ地球上でどのようなことを起こったかを望遠鏡で覗いてみると、なんと人々は苦しむどころか、何やら喜んでいる人もいるではないか。
作戦が失敗に終わり、宇宙人は地球の侵略を諦める。
といったような大変ユーモアにあふれた物語が僕が少年だったころには、ぐっと刺さりました。
この話のオチをみて分かるように、宇宙人が相手の皮膚だと思って持ち帰ったものは、洋服だったことが分かります。(星新一が想定した宇宙人が裸だということも同時にここで分かります。)
少し前置きが長くなりましが、ではなぜ人間は服を着ているのでしょうか。
他者の目を意識できるから
結論をいうと、人間は「他者の目を意識できる」(他人からどう見られているかを想像できる)からです。
「は、何言ってんですか。」「あたりまえじゃん」と意見が飛んできそうですが、これが他の動物と人間の違いの一つであると考えます。
犬が獲物を咥えている状態で、水面に映る自分を見て吠えようとして獲物を水面に落としている話を聞いたことがあるのではないでしょうか。
もしくは、猫が初めて鏡を見たときに自分の姿にびっくりすることがあるのを、見たことないし聞いたことはないでしょうか。
人間も始めは、自分と他者が違うことを区別して認識できる(他者の存在を意識できるようになる)ようになるのは、5歳ないし6歳前後だと言われています。(鉛筆ケースに入ったチョコの学説が有名です。)
そして、他者からどう見えているかを意識できるので、恥じらいといったような感情が生まれることにもなります。
もちろん服を着ているのは、機能面つまり防寒や弱点を隠すなどの効用があるのも人間が服を着ている理由の一つですが、それだけでは適温の際にも服を着ている理由にはならないと思います。
もちろん現在は、法律というルールがあるから、服を着ていると言う人もいると思いますが、アマゾンの奥地で暮らす人々もある一定の年齢(他者と自分を区別できる齢)になれば、恥部は草や彼らの編んだもので隠しているのではないでしょうか。
最後まで読んでくださった方ありがとうございました。