本記事では、大学生の時期に読むことをおすすめする本を10冊紹介していきます。
文系理系問わず考え方や思考のベースになる本を紹介していきます。
すでに社会人の方にも役立つ本も多くあり、考え方や会議等で他人と異なる視点からものを見れたり意見を述べることできることにつながるのでぜひ気になった本は手に取ってみてください。
大学生が読むべきおすすめ本
なぜ大学生の時期に、本を読んだ方がいいかと言うと10代後半もしくは20代前半といった頭が比較的柔軟であり吸収できる時期に、本を読んでおくことはその後の人生において財産となります。
また春休みや夏休みといった長期休みがあり、使える時間が社会人と比べて多いことが特徴にあるからです。
以下が大学生におすすめする本10冊です。
1冊目:グレゴリー・ベイトソン『精神と自然-生きた世界の認識論-』(新思索社,2006年)
1冊目は、グレゴリー・ベイトソン『精神と自然-生きた世界の認識論-』(新思索社,2006年)です。
このブログでも何度も紹介していますが、この本は読む前と読んだ後で、世界の見方が変わる本です。20世紀の知の巨人と称されたグレゴリーベイトソンの積み上げてきた知に触れることのできる本です。
僕も大学時代におすすめされて読み何人かのグループで議論して話した内容や著書に書いてある考え方は今現在の考え方の根本的なベースになっています。
一度、この考え方を身に付けることができると、それをさらに横展開してほかの物事や日々起こっている出来事に対して用いることができる貴重な一冊です。
正直、社会に出てもほとんどの人が読んでない(もったいないことに知らぬ間に一生が終わってしまう可能性すらある)ので、読んでいるともっと物事がクリアに見え鋭い人になるでしょう。
このような本を大学生のうちに読んでおけたことは僕にとって大変な財産となりました。
↓こちらがリンクになります。
(今では、本の価格が定価よりも上がってしまっていて、入手しずらい価格になっています。)
もし大学生の方でしたら、大学の図書館には一冊は所蔵されていると思うので、借りるないし、大学のコピー機を利用して、手元に残しておきたい1冊です。
内容は、普段読書慣れしていないとやや難しいところもありますが、つっかからずに少し読み飛ばしていくと「あぁ、そういうことか」と理解できることも多く粘り強く読むことをおすすめします。
2冊目:柄谷行人『世界史の構造』(岩波書店,2010年)
2冊目は、柄谷行人『世界史の構造』(岩波書店,2010年)です。
日本の評論家として有名な柄谷行人の著書です。(僕が紹介するまでもなく著名な方です。)
大学院時代に僕は、この本に出会いそこから柄谷行人の著書をむさぼるように読み漁りました。(気に入った1人の著者を深堀りしていくのは、本をテキトーに選んで読むより周辺の本を読むことによって前の著者の本の理解が深まるシナジー効果を生むのでおすすめです。)
これもベイトソンの著書と同じく読書をすることに慣れていない方にはやや難解な類の本になるかもせん。
しかし、それは反対にこの本を読破することで得られるものもまた大きいことを意味しています。
かなりボリュームがある本なので、時間があるときを見つけて、少しずつていねいに読んでいくことをおすすめします。
↓コチラがリンクになります。
僕の持っている(写真の図はハード本になりますが)いまは文庫本が発売されているので、こちらの方が安価でおすすめです。
3冊目:カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』(早川書房,2008年)
3冊目は、カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』(早川書房,2008年)になります。
ノーベル文学賞をとったことで日本でも有名なカズオ・イシグロの著書です。
カズオ・イシグロの著書は刊行されているもので全部で7冊あります。(筆者は、7冊全部読んでいます。1人の気に入った著者がいたら読んだ方がいいことは上記の通り)
こちらは、ジャンルとしては小説になるのでこれまで紹介した上の2冊よりかは、読みやすいと思います。
カズオ・イシグロの本は独特の綿密に練られた世界観に読んでいくうちに徐々に引き込まれていきます。
僕はカズオ・イシグロの7冊の著書のなかで、『わたしを離さないで』(早川書房,2008年)が1番好きな作品かもしれません。(カズオ・イシグロのすべての作品にそれぞれの良さがあるので、非常に甲乙つけがたいですが。)
僕がカズオ・イシグロの作品をはじめに読んだのが、『日の名残り』(早川書房,2001年)でした。そこから7冊読み終えるまであっとういう間でした。(笑)
↓コチラがリンクになります。
『日の名残り』(早川書房,2001年) のリンクはこちら
4冊目:フィリップ・K・ディック『ユービック』(早川書房,1978年)
4冊目は、フィリップ・K・ディック『ユービック』(早川書房,1978年)
4冊目は、映画『ブレード・ランナー』の原作など数多くのアメリカのSF映画に影響を与えている フィリップ・K・ディック の作品です。
フィリップ・K・ディック はこの他にも短編をたくさん書いていて、それらの短編集は読んでいて、飽きることなく夢中になって読むことができます。
僕も大学時代に フィリップ・K・ディック の文庫本をポケットに入れて、時間があったときによく読んでました。( フィリップ・K・ディック の作品も大学時代にほとんど全て読みました。)
中でも『ユービック』のように、仮想空間に複線をいくとも貼っていき、階層的になっている物語は、とても読んでいて面白いです。
ていねいに物語を深化させていく手法は、論文の仮定を設定して、それを検証していくようなプロセスに似ているといえ、 フィリップ・K・ディック の小説はSF小説に馴染みのない人でも、興味深い内容だと思いますし、読んでいて得るものがあります。(プレゼンテーションなどにも役立つかもしれません。)
アメリカの有名な映画『インセプション』にも影響を与えたといわれているのがここで紹介したフィリップ・K・ディック『ユービック』 (早川書房,1978年)です。
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5冊目:ネルソン・グットマン『芸術の言語』(慶応義塾大学出版会,2017年)
5冊目がネルソン・グットマン『芸術の言語』(慶応義塾大学出版会,2017年)です。
これは、最近の本で筆者も大学卒業後に手に取りましたが、大学時代に読んでおけばまた違ったなと思わされた良質な著書です。(2017年に出たので、大学時代に入手するのは不可能でしたが(笑))
ネルソン・グットマン『芸術の言語』(慶応義塾大学出版会,2017年) が面白い点は、芸術(絵画、音楽、ダンス、文学、建築etc.)を言語<記号システム>として読み取るまたはどのように記述(ノーテーション)できるかというところに面白さがつまっています。
芸術にそれほど明るくない人でも、読むと見方や考え方が変わってくる一冊です。
大学を卒業してビジネスの場面で役立つことも多々ある本でしょう。
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非常に他の本とも関連する内容で、特に1冊目の グレゴリー・ベイトソン『精神と自然-生きた世界の認識論-』(新思索社,2006年) と結び付けて読めると非常に面白いと思います。
6冊目:R.P.ファインマン『ご冗談でしょう、ファインマンさん』(岩波書店,2000年)
6冊目はR.P.ファインマン『ご冗談でしょう、ファインマンさん』(岩波書店,2000年)です。
ノーベル物理学賞を受賞した R.P.ファインマン の幼少期の体験から晩年までの自伝のような形で人生の視点や自身の着眼点を紹介してくれています。
幼少期のアリの話など、引き込まれて明日誰かに話したくなるような内容がギュッと詰まった本です。
僕は物理が専門ではありませんが、文系理系問わずそれほど堅苦しい文章でもなく、読んでいて面白い本です。
大学時代に読んだ本の中でも印象に残るエピソードが数多く掲載されいてる本です。
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7冊目:J.D.サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』村上春樹訳(白水社,2006年)
7冊目は、J.D.サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』村上春樹訳(白水社,2006年)です。
この本は2019年公開されたアニメ新海誠監督『天気の子』の冒頭で主人公が島から逃げる際に何度も映っていた小説としても有名です。
パンフレット第二弾の新海誠監督がインタビューに答える形式の中でもこの本 J.D.サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』村上春樹訳(白水社,2006年) に触れていました。
僕も大学時代にこの本と出会い感銘を受けました。 J.D.サリンジャー の小説は刺さる人にはとことん刺さります。日本語に訳されているものは筆者は全て読みました。
この J.D.サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』 は、『ライ麦畑で捕まえて』野崎考訳(白水社,1984年)を村上春樹が再び訳をし直したものになります。
『ライ麦畑で捕まえて』野崎考訳(白水社,1984年) も素晴らしい訳になっていてこちらの方が好みという方もいます。
村上春樹は、日本でも有数の小説家ですが、翻訳家としての側面も持ちます。僕は大学時代に村上春樹の訳の 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』 (白水社,2006年)をはじめに読みました。
(村上春樹の本も刊行されているものは筆者は全て読みました。(笑)ほとんどは、大学生のうちに読んだ記憶があります。これも読みだすとほとんど止まりません。)
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8冊目:スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』村上春樹訳(中央公論新社,2006年)
8冊目は、スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』村上春樹訳(中央公論新社,2006年)です。(写真左が 『グレート・ギャツビー』 を村上春樹の訳したもので、右が 『グレート・ギャツビー』の英語版ペーパーブックになります。)
これも、村上春樹が訳した小説になります。
スコット・フィッツジェラルド はアメリカの20世紀を代表する1人といってよい作家で軽快なリズムと歯切れのよい言葉(センテンス)はセンスの塊です。
英語で生の分に触れたかったので、こちらは英語版のペーパーブックも読んだ後に入手しました。
村上春樹の訳と相まって、いい作品となっています。間違いなく大学時代に読むといい作品の一つでしょう。
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9冊目:ジェイン・ジェイコブズ『アメリカ大都市の死と生』(鹿島出版会,2010年)
9冊目は、ジェイン・ジェイコブズ『アメリカ大都市の死と生』(鹿島出版会,2010年)になります。
これは、アメリアの大都市を市井の目線( ジェイン・ジェイコブズ は一般の主婦の活動家だった。ある領域では著名な人物ではあったが)から見た都市政策に対する大変切れ味の良い鋭い着眼点が光る著作です。
筆者も大学時代に出会い、影響を受けた一冊です。
これから公務員を目指している方や現在公務員の方にもぜひ読んでもらいたい一冊になります。
日本の都市計画や都市政策は、あまり興味がありませんがこの本は、とても面白い内容が詰まった一冊です。(なかなかボリュームがあるので、長期休みの際などにまとめて読むといいと思います。)
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10冊目:真木悠介『時間の比較社会学』(岩波書店,2003年)
10冊目は、真木悠介『時間の比較社会学』(岩波書店,2003年)です。
こちらはブログでも紹介したことがありますが、『時間』について大変興味深い内容が詰まっている本です。
筆者は、大学時代に読んでいましたが、最近また同じこの本(ブログを始めたのでインプットを増やそうとした際に)を買ってしまいました。(笑)
しかし、最近改めて読んでみても、「あれ、こんなに面白かったけ」と発見がある本です。
なぜ時間を人々がどのように捉えているのか、1冊目のグレゴリー・ベイトソン『精神と自然-生きた世界の認識論-』(新思索社,2006年)と5冊目のネルソン・グットマン『芸術の言語』(慶応義塾大学出版会,2017年)と関連して考えられる本です。
真木悠介『時間の比較社会学』(岩波書店,2003年) も大学時代に読んでおくべき一冊と胸をはっておすすめできます。
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まとめ
1冊目:グレゴリー・ベイトソン『精神と自然-生きた世界の認識論-』(新思索社,2006年)
2冊目:柄谷行人『世界史の構造』(岩波書店,2010年)
3冊目:カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』(早川書房,2008年)
4冊目:フィリップ・K・ディック『ユービック』(早川書房,1978年)
5冊目:ネルソン・グットマン『芸術の言語』(慶応義塾大学出版会,2017年)
6冊目:R.P.ファインマン『ご冗談でしょう、ファインマンさん』(岩波書店,2000年)
7冊目:J.D.サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』村上春樹訳(白水社,2006年)
8冊目:スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』村上春樹訳(中央公論新社,2006年)
9冊目:ジェイン・ジェイコブズ『アメリカ大都市の死と生』(鹿島出版会,2010年)
10冊目:真木悠介『時間の比較社会学』(岩波書店,2003年)
以上10冊が大学時代に読んでおくべきおすすめの10冊でした。ジャンルも年代もバラバラの10冊ですが、もし全てをきちんと読むことができたのであれば、そこらへんの本好きの人や他の本を読んでいる人よりはるかに知識がついていると思います。
本を読んでいない社会人よりも知識やものの見方や考え方の点で、上記10冊を読破すると深くなっていると間違えなく言えます。
またこれらに関連(付随)する本も読むとさらに知識を得れて面白いと感じると思います。
最後まで読んでくださった方ありがとうございました。
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